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ITプロジェクトマネジメント コーチング・サービス

ITプロジェクトマネジメントについて

 ITプロジェクトマネジメントについて解説している書籍はたくさんあります。これらの書籍の多くは読者に貴重なアドバイスを与えてくれます。しかし、ITプロジェクトマネジメントに関わる本を何冊読んでも、必ずしもそれだけでプロジェクトマネジメントの力がつくわけではありません。本を理解して、実践し、自らのマネジメント法を編み出す必要があります。

 ITプロジェクトマネジメントは他のマネジメントと同様に、組織の実態の把握と、改革・改善の実施、ツールの選択、人材や資金の調達などが伴います。プロジェクトマネジメントで最も重要なことは、適切なタイミングとバランスと判断と実践です。

 プロジェクトは生き物ですから、タイミングを逃すと、せっかくの対策も功を奏しません。要求仕様が曖昧なまま、詳細設計やプログラミングを行うと、ドロ沼プロジェクトになってしまいます。今、ここでやっておかなければ、後になると修復が困難になるという意味です。

 バランスが欠けていると、無駄な仕事をやりかねません。これは、能力に応じた人材の配置、ツールと作業標準の組合わせ等が適切でないと効果が発揮できないという意味です。

 プロジェクトの状態を踏まえて今一番必要なことは何かを考え、適切に判断し、勇気をもって実践することが最も重要です。

 このような力を持った人材を育成することがITプロジェクトマネジメントの成功の鍵となります。

ITプロジェクトの失敗と対策の概観

 前記のITプロジェクトマネジメントについてに於いて述べたことを、書籍にまとめて人に伝えることは大変困難な仕事です。その理由は、プロジェクトマネジメントは知識だけでは成功させることができない側面をもっているからです。プロジェクトは生き物ですから、そのマネジメントは技術や方法論などの形式的な手段だけでは解決できないのです。

 そこで、弊社では、できるだけ多くのITプロジェクトマネジメント経験や知識を公開すると共に、お客様のITプロジェクトに参加して、コーチするサービスを提供することにしました。

 ITプロジェクトマネジメント コーチング・サービスについてご紹介する前に、一般的なITプロジェクトの失敗と対策について概観することにします。

■ プロジェクトの失敗とは、損益赤字、顧客(信頼)の喪失

■ プロジェクト失敗の原因

顧客ニーズの把握が不十分。
仕様が不明瞭なまま提案・見積を実施。
営業・開発の役割分担が不明瞭(費用見積、顧客ニーズ把握)。
プロジェクト実施計画がなく、プロジェクト遂行計画が不明瞭。
コミュニケーション不足(営業、開発、メンバー間)。
プロジェクト実行管理の不備(管理能力・経験不足)。
リソース配分のミス。
クリティカルパスに配慮しない開発手順。
管理されないプロジェクト。まかせっきり。
不完全なプロジェクト状況把握。
プロジェクトの状況に応じた対処がタイミングよくできていない。

失敗の原因は他にも多数挙げられます。

以上のように、失敗の原因は一つではなく、複合的で軽重があり、プロジェクトを成功に導くには、組織、制度、運営/メンバの意識の改革を伴います。

■ それでも救えない失敗

顧客ニーズが高度になり、かつ短納期、低価格でなければ提案できないケースが増えてきました。これに対応するため、無理をして提案すると、原価率が上昇し、損益赤字が出やすくなります。
この場合、開発方式の変更(パッケージ利用、部品化(オブジェクト指向)等)、即ち、背景となる生産技術の確立が必要となります。言い換えれば、既存資産(知識資産、ソフト資産)を活用した開発により、コスト削減、納期短縮を図る必要があります。
パッケージソフトの組み合わせでシステムを構築すると、新たな問題として、従来の作業標準が通用しなくなる、品質・性能・機能強化に対応できなくなるケースがあります。また、隠されたリスクを見逃すこともあります。このケースでは、パッケージ化や部品化を前提にした開発方法の確立が必要となります。

■ 現状の認識

現状が「プロジェクト失敗の原因」に該当するならば、それらの原因を排除し、成功へ導く組織的取り組みとメンバ活動を同期させる必要があります。
現状が「それでも救えない失敗」のレベルならば、顧客との関係、作業標準の見直しが必要です。

■ 「プロジェクト失敗の原因」の排除

このための対策は、制度/組織面と管理面(運用面)から行う必要があります。

(1) 制度/組織面からの対応
組織:生産技術部門の設置/見直し
品質メトリックス
進捗メトリックス
納期/品質達成度 作業標準(関係者が同意し、共有する一連の規約と技術)
出荷基準
目標/実績計測
(2) 管理面/運用面からの対応
出荷判定会議
進捗会議
PDCA支援システムによる部門間、担当者間の連携強化(含:予実管理)

■ 「それでも救えない失敗」の排除

標準的解決法はないので、実際のプロジェクト案件をサーベイする必要があります。通常は、顧客との関係、ソフトウェア生産技術の見直しが必要となります。

ITプロジェクトマネジメント コーチング・サービス(ご提案)

弊社では、お客様のITプロジェクトに関し、次のご提案をさせて頂きます。

(1) お客様の生産技術部門と密な関わりを持ち、指導・支援を実施。
◆ お客様のプロジェクトを直接支援することも行いますが、マネジメント力を定着させるには、できれば、お客様サイドに生産技術部門があることが望ましい。図1は一般的な生産技術関連組織構成を表しています。


図1 生産技術関連組織構成



≪生産技術部門の役割≫
(1) 作業標準(規約と技術)の取りまとめ、普及、改善推進。
(2) 進捗会議:受注後出荷までの納期、費用、品質監視。問題点の抽出と関係者への認識徹底と対策指示。
(3)  出荷判定会議:判定基準設定、判定データ収集、オーソライズ。事業責任者と生産技術部門責任者の参加による判定。出荷までに数回実施。
(4) 出荷後品質フォローと対策指示。

◆ お客様の組織に最適な作業標準の確立と定着を支援いたします。図2はお客様の現状に合わせたソフトウェア開発標準の導入とスパイラルな改善を表しています。

 


図2 スパイラルな改善

 

(2) 具体的プロジェクト案件への参加(現状把握、上記(1)実現の手段として必要)。

 お客様の個別のプロジェクトに参加させて頂きます。その中で、技術面、管理面から現状を把握し、改善点を明らかにしてします。実際の作業はお客様自信によって行われますが、どのように行動するのが適切かはお客様の考え方を伺いながら決めることになります。コンサルティングではなく、実際にこうすれば改善できるというコーチングを行います。

(3) サービス価格

サービス価格は、お客様のご要望に合わせてお見積りさせて頂きます。

(4) 問合せ

サービスの問合せはメールでお願い致します。